新幹線車内の車いすスペースについて、国土交通省は28日、基準を改めて1編成あたり3~6席以上に増やすことを決めた。この日にあったJR各社や障害者団体との検討会で方針を確認した。これまでは、1~2席以上の設置を義務づけていた。今秋にも国交省令を改め、新たに投入される車両から適用になる。
新たな基準では、車いす利用者が優先的に使える「多目的室」のほかに、定員500人未満(秋田、山形など)は3席以上、500~1千人(北海道、東北、北陸など)は4席以上の車いすスペースを求める。1千人を超える場合は5席以上で、さらに定員が200人増えるごとに1席増やすことを求める。東海道、山陽で使われる定員1323席の新幹線では、6席以上となる。
また新基準では、これまでになかった窓側のスペースも2席以上設置するよう求める。検討会に参加した全国脊髄(せきずい)損傷者連合会の安藤信哉事務局長は「車いす使用者が複数人で旅行できるようになったことは大変朗報だ」と話した。(贄川俊)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル